美学生インタビューInterview
“あるもの”を利用してミスコンの投票を簡単にできるよう工夫しました!
昨年、ミス慶應SFCコンテストでグランプリを受賞しましたね!出場のきっかけは何だったんですか?
もともと出場するつもりは全然なかったんです。ミスコンに出るっていう選択肢が自分の中にはなかったですし、私はサークルで競技チアリーディングをしていて、その練習が忙しくてミスコンの活動と両立できないと思っていました。
でも、コロナの影響でチアの練習ができなくなってお家で過ごすことが多くなったタイミングで、ミスコンを企画している学園祭の運営の方に声をかけていただいたんです。コロナ禍であんまり楽しいことができない分、私がミスコンに出ることで周りの友達とかが楽しんでくれたらいいなって思って応募することを決めました。コロナ禍じゃなかったら絶対に出てないですね。
出場してみて、周りの反応はどうでしたか?
家族や仲のいい友達、後輩、こんなに応援してくれる人がいるんだなって思って本当に温かさを感じました。知り合いの方以外にも、もともとはミスコンに興味がなかったけど私のことを偶然見つけて楽しんで応援してくださった方もいて、出場したことで周りの人を元気づけることができているということが実感できました!
ミスコンに出たことで、改めて周りの人を本当に大切にしなきゃなって思ったし、応援してくれる人に出会えて嬉しかったです。
ミスコンの活動の中で工夫したことはありますか?
公式LINEを作ったことです!ミスコンの投票はLINEを通じてできる仕組みになっていたんですけど、いちいちLINEにログインして投票するのってすごく手間がかかるので公式LINEからそのまま投票できるようにしました!
私の知る限りでは、他大学も含めたミスコン出場者の中で私が最初に公式LINEの活用を始めたんじゃないかなって思っています。
公式LINEを作ることを思いついたきっかけは何だったんですか?
両親に投票方法を教えた時に思いつきました。投票をするときに他のサイトやアプリからLINEの投票ページを開こうとすると時間と手間がかかったり、難しいと思う人もいるなって思ったんです。父と母は身内なので、少し難しくてもやってくれるけど、自分だったら毎日投票するのはすごく面倒になっちゃうと思って、公式LINEを活用しようと考えました。
公式LINEを使って毎日投票のリマインドをしたり、Twitterやインスタグラムに載せていないようなオフショットをそこで見られるようにすれば良いんじゃないかなって思ったんです。
実際に公式LINEを使ってみてどうでしたか?
他のSNSから投票ページのURLをクリックされた回数は把握することができないんですけど、公式LINEから送信したURLや画像がクリックされた回数は把握することができたんです。そのクリック数が公式LINEを始めてから増える一方で、ブロックもされなかったことがすごく嬉しかったです。
グランプリを受賞した時はどんな気持ちでしたか?
本当に自分の名前が呼ばれると思っていなかったのですごくびっくりしました。
コンテスト期間中はずっと自分が一番劣っているって思っていましたし、今までの経験で大事なところで悔しい思いをすることが多かったので「努力しないと報われるものも報われないけど、努力したからといって報われるとは限らない」っていう思いが強かったんです。グランプリを取りたいけど、無理だろうなって思っていたので驚きました。
コンテストの様子はYoutube Liveで配信されていたんですけど、あとで見返したら自分のびっくりした顔が映っていて恥ずかしかったです(笑)
ミスコンを経験して奥原さん自身に何か成長や変化はありましたか?
ありました。私は中学高校と強豪校の競技チアリーディング部に所属していて、ずっと体育会系の環境にいたんです。その環境の中では過程はあまり重要視されなくて、結果が何より大事でした。
でも、ミスコンで応援してくださった方々に「ゆきのちゃんは頑張っているから応援したい。」と言っていただけて、自分の努力に自信を持てるようになりました。
辛さや悔しさを味わっても、信頼できる仲間が作れるチアが好き!
競技チアリーディングをやっているんですね!
はい!現在は慶應義塾大学チアリーダーズUNICORNS(以下、UNICORNS)というサークルに所属しています。
競技チアリーディングは中学生の時に始めました。小学生まではアメリカンフットボールの応援をするラインダンスとかがメインのチアリーディングチームに所属していたんですけど、可愛くてキラキラしているイメージのチアよりもカッコいいチアがやりたくなって、強いチームに入ろうって安易に考えて全国トップクラスの競技チアリーディング部がある学校に入学したんです。
私はチアリーディング経験者とはいえ運動神経も悪いし何をやるにも習得に時間がかかるので、組体操や器械体操のような技も加わった競技チアリーディングの練習をするのは最初はすごく大変でした。
今までの競技人生の中で辛かった経験はありますか?
中学2年生から高校1年生の間で、両膝の手術とリハビリを経験したことです。
中学2年生の時に膝がすごく痛くなって、しばらく原因がわからなかったんですけど3年生の時に行った病院で「膝蓋骨脱臼」だと言われました。両膝の皿が脱臼した状態で成長していたみたいで、今すぐ手術しないといつか歩けなくなってしまうという状態だったんです。
高1の5月に手術して1か月間入院、1年かけてリハビリをしました。リハビリ期間は部活に参加してもずっとマネージャーのようなことをしていて、どんどん上手くなっていく後輩を見て辛く感じるときもありました。
高1の終わりに部活に復帰しましたが、自分よりも上手な後輩を見て、そこでも辛い思いをしました。それでも復帰した後は頑張ってできる限りのことをして、2年生の時の引退前最後の大会ではキャプテンに選んでいただくことができました!
ブランクを経験した上でキャプテンに選ばれるなんて、すごいですね!
私がキャプテンになれたのは実力があるからというよりは、他の人よりちょっと多く片づけをしていたとか、準備を率先してやっていたからだと思います。だから、実力でみんなを引っ張っていくタイプのキャプテンではなかったですね。
その時の一番の目標は全国大会で優勝することでした。私のチームは前年度まで2位、3位、2位という順位できていたので今年こそ優勝するぞっていう気持ちでみんなで頑張っていて、すごくいいチームを作ったんですけど、結果は5位……。すごく悔しい思いをしました。
でも、「このチームにいられて良かった。」って言ってくれたり、「膝が完治していないゆきの先輩の分も自分が頑張ります。」って言ってくれる仲間がいてくれたことがすごく嬉しかったです。
本音で話し合えたり、深く信頼し合える仲間ができるところが競技チアリーディングの好きなところなんです。大学でもそういう仲間が欲しくて、競技チアリーディングサークルに入りました。
サークルではどんなことを頑張っていますか?
今年から私たちの代がみんなを引っ張っていくので、最近は毎晩のようにミーティングをしています。UNICORNSは体育会を目指していて厳しいですし、筋トレみたいにきつくて地味なこともやらなきゃいけないので、それでもみんなにやりたいって思ってもらうためにはどうしたら良いかを話し合っています。
私自身は「渉外」という役職で、UNICORNSが活躍する機会を作る役割を担っています。サークルのみんなは一度しかない貴重な大学生活をチアに捧げているので、周りの人に自慢できてみんなが輝けるような経験を提供したいと思っています。
これまでは他団体から出演のオファーが来るのを待っていたんですけど、今年は待っているだけじゃなくて積極的に出演する機会を掴みにいきたいです。UNICORNSは未経験者が多いので、大学でチアを始めた子にもやっていて良かったって思ってもらえるような機会を提供できたら嬉しいですね。